三十の中核ルーン
Triginta Runae Nucleorum
http://www.glorantha.com/library/corerunes.html
 
Quinque Mundi

五界 Quinque Mundi

Centrimundus 定命界   Centrimundus / Middle World
Dieimundus 神界 Dieimundus / Divine World
Sortilegiimundus 魔道界 Sortilegiimundus / Sorcery World
Spiritimundus 精霊界 Spiritimundus / Spirit World
Mysteræmundus 悟法界 Mysteræmundus / Mystical World

 グローランサの歴史上、唯一神知者たちだけが、異界に属するすべての界を感知し、認識し、さらには探索までした。彼らは4つの魔術体系に対する研究成果を集大成し、五界(定命界を含む)こそが宇宙を分類する基本単位であり、もっとも強力なルーンであると考えた。各々のルーンは同意に宇宙における哲学と世界と魔力を示し、グローランサでの根本的な超越概念の一つを表すために使用され、ときに魔術のルーンと見なされている。

 この図は、多重する五界とその周囲に想定される「外側」を示している。これは一神教徒の用いる図であり、いずれの社会でも定命界を真ん中に置くが、他の4つのルーンに関してはそれぞれの社会で許容できる順に置かれる。すなわち、神教徒は「神界、精霊界、魔道界、悟法界」の順、アニミストは「精霊界、神界、魔道界、悟法界」の順、悟法に従がう者は「悟法界、魔道界、精霊界、神界」の順である。

 
Quinque Elementi

五元素 Quinque Elementi

Nox 暗黒   Nox / Darkness
Aqua Aqua / Water
Terra 大地 Terra / Earth
Ignis Ignis / Fire
Aer Aer / Air

 元素のルーンは世界を創り上げた基本物質であり、純粋かつ生命を持たない実在で、他の力によってしか活動できず、その場合にのみ元素の持つ創造の力が現実に発揮される。元素はヒーローたちが歩く大地であり、息をする大気であり、飲む水であり、太陽の光である。体系によっては元素の一つ(暗黒や風など)を除いたり、新たな物質(特に月)を加えたりするが、暗黒、水、大地、火、風のルーンは神知者によって五元素に数えられており、たいていの土地で基本的な物質として認められている。

 この図は、時計回りには神代における五元素の生成の順位を、反時計回りには現世における五元素の生成の順位を示している。現世においてはすなわち、風が火を煽り、火が土(陶器)を形作り、土(陶器)が水を保ち、水(底)が闇を抱き、闇(黒雲)が風を運ぶ。また、五芒星は現世における相克関係を示している。すなわち、風が水に波立たせ、水が火を消し、火が闇を照らし、闇が地を荒廃させ、地(壁)が風をさえぎる。

 
Quinque Modi

五変化 Quinque Modi

Aequabilitas 等価交換   Aequabilitas / Equal Exchange
Inæquabilitas 不等価交換 Inæquabilitas / Unequal Exchange
Libra 均等 Libra / Balance
Recreatio 創造 Recreatio / Recreation
Annihilatio 消滅 Annihilatio / Annihilate

 変化のルーンは、ルーンによって可能となる最も基本的な操作を表す。文化や魔術体系ごとに異界のエネルギーの位置づけは異なるものの、他のルーンに対するあらゆる信仰形態と、他のルーンの間の相互関係は、いずれもこれら五つの作用から生じている。少なくとも神知者はそう主張している。彼らは、特定の神や精霊が元素やエネルギーや形態や世界のどの要素を用いているかを説明するのに五変化のルーンを用いた。変化のルーンを状態のルーンと呼ぶ魔術体系も存在するが、そうした体系のほとんどは、分類できない概念は何でも「状態のルーン」と呼んでいるのである。

 この図は、創生と消滅の地平から見れば等価交換も不等価交換も等しく、等価交換と不等価交換の地平から見れば創生と消滅もまた等しい、ということを示している。さらに、とくに月の信者は、均衡のみがいずれの地平からもそれぞれの変化を正しく把握しうるということを示している、と主張する。

 
Quinque Formæ

五形態 Quinque Formæ

Minerale 鉱物   Minerale / Mineral
Plantare 植物 Plantare / Plant
Animal 動物 Animal / Beast
Homo 人間 Homo / Man
Spiritus 精霊 Spiritus / Spirit

 形態のルーンはどれも定命界に生きる存在を象徴している。これらは世界の住人を形作った基本の鋳型なのだ。理論的には、生物の種や型ごとに特有のルーンがあるのだが、神知者は鉱物、植物、動物、人間、精霊の5つのルーンが生命の基本形態をあらわすと考えていた。

 この図は、外円である「1」が内円の「2」をつくっていることから、マルキオン神話の創世を象徴している。他の地域では、例えばペローリアでは睦み会う人間の男女 が描かれる。

 
Dicem Poli

十極 Dicem Poli

Harmony 調和   Harmonia / Harmony
Disordinatio 無秩序 Disordinatio / Disorder
Modus 移動 Modus / Movement
Statio 安定 Statio / Statis
Vivacitas 豊饒 Vivacitas / Fertility
Mors   Mors / Death
Veritas 真実 Veritas / Truth
Illugio 幻影 Illusio / Illusion
Lex 秩序 Lex / Law
Chaos 混沌 Chaos / Chaos

 太古の「極」は一般的に「力」と呼ばれる抽象的なエネルギーをあらわす。これらは太古のグローランサの宮廷を象徴すると言われており、それぞれの魔術体系において最初の神、法、精髄、混乱などを表している。極は常に相対する組にまとめられ、互いに対抗し、調和を取りながら存続している。元素が物質界の基本物質であるように、力のルーンは異界を構成する基本エネルギーであると神知者たちは考えていた。

 この図は、十極が五対で相対しながらも、光が七色の光を包含しながら一つの白い光であるように、存在は十極が欠けることなく在ってはじめて存在たりえることを示している。