輸入品：

金属、あらゆる種類の金属製品、多少の奢侈品

 

輸出品：

真の石、さまざまな家畜、ゾーラ・フェル河谷のアロエ、ゾーラ・フェル河谷の砂糖

　大荒野での交易活動もまた停滞しており、その状況はペントの方がまだましなほどである。地域内交易はもっぱら季節ごとの主要部族の集会のときにあわせて行われる。プラックスにおける交易もまた同様で、［部族の集会地となっている］パップス、あちこちのオアシス、大石塊、あるいはパヴィスで交易が行われる。こうした地域内交易で扱われる商品のほとんどは金属製品、家畜、優れた民芸品などである。塩の交易も活発であるが、この塩は奴隷に掘らせた岩塩坑から採られたもので、いくつかの部族がこうした岩塩坑をもっている。オアシスで栽培される食物、奴隷などの交易も一般的である。

　この地における外国との交易のほとんどがプラックスで行われている。クラロレラの鉄塞 [the Iron Fort] でも小規模な取引が行われている。大開放以前は、ここより西の国にたどり着いたわずかなクラロレラの商品はプラックスの遊牧民や大胆不敵なキャラバン隊がもたらしていたものだが、海上交易がこうしたすべて［の陸上交易］を無益なものにした。プラックスとの交易のほとんどはサーターを通じて行われているが、［昨今は］コーフルーからケタエラに直接通じる海上交易が盛んになってきている。

　プラックス人が外国からもっとも欲しているのは金属および金属製品であるが、［昨今では］奢侈品の需要も高まっており、とくにサータライト・ウィスキーや衣服が好まれている。大廃都にはトレジャー・ハンターたちが群れ集っているが、グローランサのほとんど人々が注目するのはプラックスにのみ産するアイテム、真の石のみである。プラックスとマニリアの間の交易はもっぱら金属を輸入して、真の石を輸出する、というものである。

　ゾーラ・フェル河谷の人々にとって交易はもっとずっと重要である。この地域は大荒野で最高の人口密度を擁しており、土地ももっとも肥えていて、人々はもっとも裕福である。コーフルーはもともと、ルナー帝国がクラロレラとの海上交易に加わるために設けた港であったが、この港は今では河谷地帯やパヴィスの人々にとっても重要なものになっている。ルナー帝国によるゾーラ・フェル河谷開発の成功は、［ペローリア、ターシュを経てサーターに至るまではルートが整備されているが、ここからパヴィスへの］物資の陸上輸送の高コストをどう解決するかにかかっている。

　パヴィスや太陽伯領で栽培される食物の多くはパヴィスで消費されるが、穀物交易も盛んに行われている。パヴィスは輸出される真の石の集積地となっており、また大廃都に入ろうと望む者たちが落としていく財宝もあって、この双方から利益を得ている。

　拝領地領のルナー開拓者はこの地方の経済力において重要な位置を占めつつある。彼らがこの地で栽培可能な商品作物を見出すことができれば彼らは成功するだろう。このルナー植民地の経済的成功を実現すべく、テシュノスからアロエと砂糖が［試験的に］持ち込まれた。