新シナリオのお誘い

旧シナリオのネームが詰まるほど、頭の中が新シナリオで一杯になってきたので、今春は新シナリオを決行します。ついてはキャラクターのデッサンを考ええて報告してください。そのあとシナリオ作ります。

舞台は15世紀末から16世紀初頭のオラーヤ軍管区。オラーヤはペントに接するルナー本国の最東端です。

グローランサに詳しい人なら、あぁホン・イールね、とお気づきでしょう。その通りです。ただ、概略であるように、本当にペント遊牧民とルナー市民は常に憎みあってたのでしょうか? オスリル河谷では遊牧民は忌まれるでしょうが、この辺境ではいがみ合ってるのは指導者たちだけで、民衆はごくあたりまえのように共存していると思われます。地球では西暦14世紀のビザンツ帝国とトルコ諸部族の関係がそうでした。むしろ忌まれているとすれば、ホン・イールが本国から連れてきた支配者層ではないでしょうか? ホン・イール自身はそんな浅はかなまねはしないだろうけど、今キャンペーンの始まりの、かの「恐怖の夜」の5年くらい前はちょうどホン・イールがターシュ攻略中だったので、酷吏が跋扈しているかもしれません。もっとも遊牧民たちも粗野で問題を起こしますが。
考えられるキャラクターを以下に挙げます:
 

素朴なオラーヤ人 (ペローリア人)

描写
時が始まって以来、アクロス河谷に広がる平原で農業を営んできた人々です。絶えずダラ・ハッパとペントの二大勢力の争奪の場に晒されてきましたが、両勢力間の中継点であり、気の利いた支配者がいれば公益の富を挙げることが出来たでしょう。事実、現在総督府の置かれているパルヴァール市は広大な古代の遺跡の上に設立されました。
ダラ・ハッパ人を高慢ちきな連中と思っていますが、彼らの壮麗な都市文明には憧憬を抱かずに入られません。赤の皇帝の権威は認めていますが、服従を強要されるのは好みません。ちょうど17世紀の赤の平原と同じです。
ペント人を粗野で野蛮な連中と思っていますが、オラーヤの人々のみすぼらしい身なりは彼らと大差なく、オラーヤの人々はペントのすばらしい馬を手に入れることが出来ません。
言語
母国語はペローリア語。ペント語も 3D10% くらい喋れます。
名前はファーストネームのみで、貴族だけはダラ・ハッパ風の名前を付けています。私のイメージではトルコです。
1D100 人口 職業 宗教
【パルヴァール市民には無条件に街の神を追加、あらゆる階層でホン・イール】
01 4,000 達人 無神論、見えざる神[赤の女神の夫]、(エンテコス)
02-06 20,000 職人 なにか適当なもの
07 4,000 芸人 ドナンダー、(ハイラコス)、ラーケンヴェグ[トリックスター]、(アラクニー・ソラーラ)
08-73 261,000 農民 ロウドリル、(オリア)、ペラ[穀物の女神]、ローリアン[河川の神々]
74 4,000 医者 チャラーナ・アローイ、(エリッサ)
75 4,000 商人 ロカーノウス、エティーリーズ、ローリアン[河川の神々]
76 4,000 豪族 イェルム、デンダーラ、ポーラリス
77 4,000 司祭 ペローリアのあらゆるカルトに加え、(ダーゼイター)
78 4,000 書家 (エイコース)、赤の皇帝
79-81 12,000 兵士 ポーラリス、エルマル、七母神
82-96 60,000 ペント人
97 4,000 ダラ・ハッパ人
98-00 12,000 アウトサイダー 盗賊の場合、ランブリル、ラーケンヴェグ[トリックスター]、クラーシト
反乱者の場合、(怪物の男)、ゴゴーマ、マリア
ドロップアウトの場合、ヴォーリア、ユーレーリア
その他、カルマニア人、その他のルナー市民、クラロレラ人、青い月のトロウル、個人主義ドワーフ
 

粗野なペント人

描写
『グローランサ』を読むと、ペント人はいつも互いに襲撃しあっているようですが、牧草の豊かなここオラーヤではあえてそのようなことはしていないでしょう。おそらく馬を養い乳製品を作って、これらを里者と交換し、生計を立てていると思います。ですが、彼らが無分別にも畑を荒らし、里者にひどい仕打ちを受けたなら、彼らは口論より拳で来るでしょう。
彼らは氏族ごとに生活しています。ですが、生活が比較的安定しているので、時には向こう見ずな若者が氏族を抜け出ることもあるでしょう。
彼らは定住民を土地に執着するあまり自ら自由を捨てた愚か者と見なして軽蔑しています。ですが、定住民が塩や茶などをもたらしてくれることも知っており、定住民が自らの分もわきまえずに生意気なことを言わない限りはそれなりの礼儀を持って応じます。
言語
母国語はペント語。ペローリア語も 3D10% くらい喋れます。
名前は「ファーストネーム + 氏族名」で、地球の現代の欧米と同じです(氏族全員が同じ姓ですが)。私のイメージではモンゴルです。
1D100 人口 職業 宗教
01-84 50,400 牧夫 ハイアロール、アランダイラ、アイリーサ、ヘルニド、ジョサド
85-95 6,600 狩人 ハイアロール、アランダイラ、黄金弓、ヘルニド、ジョサド
96 600 貴族 カルクザント[イェルム]、ラ・ウンガリアント
97-98 1,200 祈祷師 暗黒の貴婦人、大地の女帝、光の王、ウーマス、ラ・ウンガリアント
99-00 1,200 戦士 剣士ハイーア、黄金弓、極星
 

高慢なダラ・ハッパ人

描写
1486年にホン・イールがオラーヤ軍管区を設置した際、彼女に忠実についてきたのがカラサル軍管区のカラサル氏族の人々です。氏族名と軍管区名が等しいのは奇妙ですが(普通総督は豪族化しないように外来の者を任命する)、「恐怖の夜」のあと帝国がこの氏族に詫びるために改名されたのかもしれません。
ダラ・ハッパ人の常として、自らが主人であり、ペローリア人は従者であると見なす風潮があります。対等に付き合ったりはしないけれど、過大な要求もしません。たとえば、敵に立ち向かうのはダラ・ハッパ人の役割です。
また、彼らはホン・イールを熱烈に支持しており、かつまたほんの数十年前に祖国をペント人に荒らされたばかりなので、おそらくホン・イールがいないとペント人にはつらくあたりがちでしょう。
今シナリオでこのカラサルから来たダラ・ハッパ人を演じるにあたり、農奴には自由がなく、お抱えの専門職も主の指示がないと動けないので、これらをやりたい人はとくに申し出てください。他のキャラクターを調整する必要があります。
言語
母国語は新ペローリア語。
名前は「ファーストネーム + 父親のファーストネーム」で、地球の中世のウェールズ、アラブなど血縁を大事にする民族と同じです。貴族の場合、フル・ネームだと最後にイェルムとつきます。私のイメージではペルシアです。
1D100 人口 職業 宗教
【あらゆる階層でホン・イール、あらゆる女性でデンダーラ】
01 40 達人 見えざる神[赤の女神の夫]、(エンテコス)、ジャーカリール
02-06 200 お抱え職人 なにか適当なもの
07 40 お抱え芸人 ディーゾーラ、(ハイラコス)、ラーケンヴェグ[トリックスター]、(アラクニー・ソラーラ)
08-76 2,760 農奴 (オリア)、ペラ[穀物の女神]
77 40 お抱え医師 ディーゾーラ、(エリッサ)
78-89 480 商人 エティーリーズ、ロカーノウス、ローリアン[河川の神々]
90 40 カラサル氏族 ヤーナファル・ターニルズ、ディーゾーラ、ティーロ・ノーリ、赤の女神
91-92 80 司祭 ダラ・ハッパのあらゆるカルトに加え、(ダーゼイター)
93 40 高級官吏 赤の皇帝、イリピー・オントール、ダンファイヴ・ザーロン、ジャーカリール
94-98 200 近衛兵 ヤーナファル・ターニルズ、ヤーラ・アラーニス
99 40 不正役人 クラーシト
00 40 情婦 ユーレーリア
 

よそ者

カルマニア人
ルナー帝国はカルマニアを征服して以来、ペント遊牧民に本国を征服されているときでさえも東フロネラへの進出を行ってきました。これはここがかつてのカルマニア帝国の領土であったからかもしれません。とくに1450年以来アロリアン統治領がルナーの影響を離れようとしてからは兵力派遣はいっそう盛んになったことでしょう。ですが1500年のシンディクス大破門はこの進出を止めました。カルマニアに集まっていた戦士たちは職を失い、新たな戦場を求めることでしょう。もちろん、カルマニアの戦争景気を慕ってやってきたほかの職業の人たちも。
カルマニア人の母国語はカルマニア語で、新ペローリア語も 3D10% くらい喋れます。
 
その他のルナー市民
土地や店を受け継げかった自由民の第2子以下や無法者といった人々は新たなチャンスを求めて辺境を目指します。慈善家や宗教家が赤の女神(あるいはイェルム)の徳を知ろしめさんとすることもあるでしょう。彼らは流民国の成立で不穏となった南方か、いまだ遊牧民の脅威の残る東方で自らの実力を試すでしょう。
地理的・文化的な近さから、南方諸属州の人々はターシュに、ビリニの人々はドラストールへ向かい、オラーヤには来ないでしょう。
ダラ・ハッパ人の母国語は新ペローリア語です。ペローリア人の母国語はペローリア語で、新ペローリア語も 3D10% くらい喋れます。
 
帰れなくなったクラロレラ人
「恐怖の夜」の後、ルナー帝国はペント人を使ってクラロレラと交易をはじめますが、このような遠隔地交易はペントとダラ・ハッパおよびクラロレラとの関係が比較的良好な時代ならいつでも存在したでしょう。この交易にイニシアチヴを取ったのはペントではないはずです(「ペント人は自分たちの土地について(さえ)驚くほど無知である」という文章があります)。そして、ペントの強力な指導者シェング・セリレス亡き今、ペント諸部族は両大国に対して寛容な態度を取らざるを得ないはずであり、交易は再開されているでしょう。
しかしクラロレラから来た者が必ずしもクラロレラに帰るとは限りません。クラロレラで問題を起こしてはじめから帰るつもりのない者、事業に失敗して路銀のない者、ルナー帝国に魅せられた者など。
ちなみに、「恐怖の夜」の後、おびただしい数のペント人が冬を越せずに死んでいったといいます。交易のためにはペントが弱体であればよいのですが、あまりにも弱体であるとペント諸部族が交易商人をもてなす余裕すらなくなり、やはり交易は出来なくなります。おそらくこの時代以降、1~2世代の間はペローリアにクラロレラ人が訪れることはないでしょう。つまり「帰れなくなったクラロレラ人」たちはこの時代最後のペローリアのクラロレラ人となります。
「帰れなくなったクラロレラ人」の母国語はクラロレラ語で、新ペローリア語も 3D10% くらい喋れます。
 
青の月のトロウル
「青の月の高原」には「青い月」アニーラを崇めるトロウルたちがいて、赤の女神は彼らに自分とアニーラの関係を説き、仲間にしました。彼らはルナー帝国を支持する唯一のトロウル集団です。ですが1435年、ダゴーリ・インカースのトロウルがルナー帝国に宣戦するに至り、青の月のトロウルは前線参加を拒絶するようになりました。
青の月のトロウルはその後なりを潜めたとも、ジャーカリールのカルトの下でルナーの隠密活動に従事しているとも言われています。ですが全員がなりを潜めたわけでも、隠密活動に従事しているわけではないでしょう。
ペントには野良(?)トロウルが数多くいて、ペント人の恐怖の的となっていますが、その数は南へ行くほど少なく、南のペント人ほどトロウルに対する恐怖は少ないはずです。青の月のトロウルの存在はルナーの正義がトロウルにさえ通用するという絶好の宣伝材料であり、青の月のトロウルはルナー帝国ではよく知られ、厚遇を受けているはずです。
青の月のトロウルにも「トロウルキンの呪い」はあります。通常、独立した「優秀なトロウルキン」はプレイは可能であるとされていますが、これはトロウルからすれば疑わしい存在であり、青の月のトロウルとの関係を重視するルナー帝国当局からは検挙の対象たりえます。ペント人でさえ彼らを守るためにルナーの矢面に立とうとはしないでしょう。今回のキャンペーンではプレイできません。
青の月のトロウルの母国語は暗黒語で、新ペローリア語も 3D10% くらい喋れます。
 
個人主義ドワーフと背教者ドワーフ
ペローリアにはイムサーというドワーフの大きな「要塞」があり、これらは人間と交易を行っていて人間との関係は比較的良好です。
ドワーフのほとんどは外世界には出ませんが例外もあります。ひとつは個人主義者で、彼らは組織の外にいてもここの価値は保たれると信じており、自分たちの運命と創造性を探っています。もうひとつは背教者です。
個人主義は850年に異端とされ、時には粛清され、この時代にはほとんどいません。同志もなく背教者に堕落する者も少なくありません。ですがこの困難の中にあって個人主義を貫いているドワーフは真に優秀なものたちでしょう(寿命もありませんし)。ですがプレイは大変難しいものとなります(ドワーフの考え方が)。
背教者ドワーフとはドワーフの真理に疑いを抱いてドワーフの力を失った者たちで、ほとんどが「故障品」として組織の外に捨てられたか、壊される前に逃げ出した者たちです。プレイにあたってはドワーフの姿をした人間と思えばいいわけですが、基本能力地は人間より低く、偏見も避けられません。また、彼らの「燃料」は大都市でしか手に入らないでしょう(個人主義者ドワーフは自ら精製できるはずです)。
ドワーフの母国語はドワーフ語で、背教者ドワーフは新ペローリア語も 3D10% くらい喋れます。個人主義者ドワーフはその寿命によって知りうる限りの言語に精通している可能性があります。
 

ありえない人々

オーランス教徒
まだペントに嵐の部族はいません。ドラゴン・パス以南のオーランス教徒たちも、義侠心があるなら流民国に行くでしょう。
 
西方マルキオン教徒
すでにチャーグは閉じています。彼らが西岩叢嶺山脈 [Western Rockwood Mts.] を迂回し、ドラゴン・ パスを経てオラーヤに来る適切な理由が述べられるのならOKですが。
 
パマールテラ大陸、東方諸島の人々
まだ大閉鎖中です。
 
エルフ
エルフはみなルナー帝国がリーストの森を月の火で焼いたことを覚えています。加えてオラーヤに最も近いエルフの森は古き荒野ですが、ここのエルフはしばしばオラーヤの村を襲撃します。ペントの人々も襲撃しますが彼らのは生計のためであり、貢物を与えれば去ってくれるかもしれませんが、エルフの襲撃は生存のためであり森を広げる障害となるものと妥協することはありません。
 
オーガ
混沌の生物にはいかにもルナー帝国は住みやすそうですが、ルナー当局は人間であろうとオーガであろうと食人を嗜むようなやからを放置しはしません。トライポリスのような大都市なら孤独で貧しい人々が突然いなくなっても誰も気付きませんが、パルヴァールのような地方都市でさえオーガが人知れず腹を満たすのは難しいことです。
 
その他少数種族
彼らがオラーヤに来るにはその居住地はあまりにも遠く、オラーヤに来る必然性もなく、来るとしても道中人目に付きすぎます。